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【演劇部】「すけっちぶっく」公演 ~平和を希求し、思いを伝える!~

6月8日(日)、豊川市勤労福祉会館にて、演劇部が公演を行った。演目は豊川海軍工廠の戦災を扱った創作劇「すけっちぶっく」。初演より毎年、夏に上演を重ね、戦後80年の今年、5年目を迎える。今回は「豊川海軍工廠跡地保存をすすめる会」の要請で、総会のあと文化行事として上演した。 
 
200名あまりの観客を前にして、18名の部員は、音響、照明も全て自分たちで手がけ、平和への思いを込めて熱演した。 
主人公のあかねは絵が好きな女学生、海軍工廠に学徒動員で働く中、出会った2人の友人と紙芝居をつくる。ささやかな幸せの中、やがて空襲の日を迎える。 
 
物語は現実と当時の物語が交錯する中、進んでいく。ウクライナのことにも触れながら、やがて現代と過去がつながる瞬間が観客に訪れる。 
 
脚本は5年前、顧問と生徒によって創作された。当時はコロナ禍で、8月7日の空襲の日、無観客での上演を余儀なくされたこともある。その後、5年間で脚本は改変され続け、戦後80年を迎える今年は現代を生きる私たちへのメッセージがより鮮明になっている。 
 
3年松本綾奈部長は、「平和の尊さが伝えられる劇にするため、みんなで頑張ってきました。」と胸をはる。2月より海軍工廠の跡地を見学したり、当時の体験者の方、そのご家族の方と交流をした。部活動内では平和プロジェクトチームをつくり、学習を進めて来た。 
チームの一員で2年加藤美来副部長は「直接体験者の方と会ってお話を聴いたり、現地で本物に触れると、私たちが頭の中で描いていたイメージが現実と違っていたり、かなり掛け離れていたりして、貴重な発見や気づきがありました。」と言い、「この経験を劇作りに活かしたい。」と述べている。  
 
戦後80年、8月7日の戦災の日、「すけっちぶっく」は豊川市平和祈念式典において平和への祈りを込め、豊川市文化会館大ホールにて上演される。 
 
 
 
                                               ーーー観客の方々の感想ーーー  

~ 戦争が終わるよう ~
「みなさん熱演されて感動しました。当時の女学生の姿を中心に描かれていたのが、新鮮でした。豊川市だけでなく、広く公演してください。」 
 
「山口あかねさん、二人の生徒役の方の演技がとても素晴らしく、感動しました。戦争の恐ろしさ、これから私たちにできること、世界の戦争がおわるよう、心から祈ってます。今日はとてもすばらしい演劇をありがとうございました。私は子どもたちと今日一緒に来ることができて、良かったと思いました。ありがとうございました。」 
 
「素晴らしい演劇でした。感動しました。戦争の悲惨さは知っているようで、本当の悲惨さを知らなかったことに気付かされました。この演劇を通して少しでも戦争の意味を伝えていって欲しいです。」 

~高校生であるということ~
 「感動しました。メッセージ性がとてもよかったです。劇の中の人物と、豊川高校のみなさんの年齢が一緒なので、より深くメッセージが伝わりました。高校生が取り組むことに意味がありますね。ありがとうございました。日本に住んでいると、平和が当たり前になっています。世界ではまだ戦争が起きています。平和になるよう祈ります。」 
 
「以前、豊橋の穂の国とよはし芸術劇場PLATで各校の演劇を観て、豊川高校の演劇が素晴らしかったのを記憶しています。期待して今日来ました。期待通りたいへん良かったです。若い子たちが、若い仲間に伝えていく素晴らしい企画であったし、演劇も素晴らしい演技でした。いろいろな表現で、自由の大切さも訴えられたと思います。ありがとうございました。」 
 
「とてもよかった。感動の連続で、最後まで涙なしでは観られなかった。久しぶりに心が洗われた感じです。大きなおみやげをもらいました。ありがとう!」 
 
「なぜ、戦争が起きるのか、終わらないのか、難しい問いかけに、私たちは世界人類の一人として考えなければいけないと思いました。各国や企業の利権が絡み、戦争を起こしたい人たちがいるのを、どうしたら一個人として防げるのか、自分に問いかけていきたいと思いました。」 
 
~受け継いで… ~~
「豊川海軍工廠。豊川に住んできたとき、いろいろ学ぶ機会があり、豊川高校でも平和の合唱をしたり、祖父母からも話を聴いたり、興味をもって参加したのを思い出します。祖父母が亡くなった今、本当のことを話してくれる人はいなくなった…。生の声が本当に聴けなくなったとき、再び日本が戦争に加担するのではないか…との思いもあります。だから、少しでも生の声を聴ける内に沢山聴いて、実際にあったこと、物語を受け継いでいって欲しいと思います。分かりやすく上手に演じて下さいました。見入ってしまいました!」 
 
「「今」があるのは、「私達」があるのは、「安全」があるのは、辛い思い、消えない過去、苦しみを背負いながらも歩み続けてくれた方々のおかげなのだと感謝すると共に、私たちがすべきことは「平和を守り続けること」であると考えさせられました。こんなにも大切な想いを詰め込んでくれた演劇を観ることができて、本当によかった。それと共に、この作品はより多くの日本に生きる人たちに届けたい作品であると感じました。本当にすばらしい公演でした。次回も多くの人々の心を動かして下さい。」 
 
 
※劇に関するお問い合わせは、演劇部 顧問 黒田啓一まで。 
 0533-86-4121(豊川高校) 
※演劇部では、小中学校、地域での上演も可能です。ぜひ、平和学習の一環として、ご活用頂ければ幸いです。教室、体育館、公民館でも上演できます。 

※東日新聞に取り上げられました。
https://www.tonichi.net/news/index.php?id=116147

  
 

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