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【演劇部】 豊川市平和祈念式典で上演 ― 語り、演じて継ぐ、平和への思い ―

8月7日(木)豊川市文化会館大ホールにて
本校演劇部は、豊川市平和祈念式典において創作劇「すけっちぶっく」を上演しました。豊川海軍工廠の戦災を題材としたこの作品は、5年前に顧問と当時の部員によって創作され、以来、毎年夏に上演を重ねてきました。今年は戦後80年の節目を迎え、式典の一環としての公演となりました。

開式前には1300席の大ホールが満員に。21名の部員が音響・照明も含め、一丸となって平和への思いを込めた熱演を披露しました。

■ 物語のあらすじ
主人公・あかねは絵を描くことが好きな女学生。学徒動員で海軍工廠に勤務する中、出会った友人たちと紙芝居を作りながら、ささやかな日々を送ります。しかし、やがて空襲の日を迎えます…。
物語は現実と当時の出来事が交錯し、ウクライナの情勢にも触れながら、過去と現代がつながる瞬間を観客に届けました。

■ 創作から5年の歩み
初演の年はコロナ禍で、8月7日の空襲の日に無観客での上演を余儀なくされたこともありました。その後、脚本は毎年改訂を重ね、今年は「現代を生きる私たちへのメッセージ」がより鮮明になっています。

3年生・松本綾奈部長は、
「平和の尊さを伝える劇にするため、みんなで頑張ってきました」
と語ります。

2月からは海軍工廠跡地の見学や、体験者・ご家族との交流を実施。部内には「平和プロジェクトチーム」を設け、学習を深めてきました。

2年生・加藤美来副部長は、
「直接お話を伺い、現地で本物に触れることで、想像との違いや新たな発見がありました。この経験を劇作りに生かしたい」
と話します。

■ 今年のテーマは「語り継ぎ」
戦争体験者が自ら語る機会が減る中、若い世代が戦争を自分ごととして受け止め、次代へ語り継ぐことが求められています。上演後には、海軍工廠語り継ぎボランティアの大学生2名が「平和への誓い」を述べました。

「その時代を生きた人を忘れずに語り継ぎ、考えることが未来をつくることにつながると信じています」

これは、まさに今年の式典全体を貫くメッセージでもあります。

■ 観客の声
劇中で女子生徒が涙ながらに叫ぶセリフ―

「戦争がなぜ起きるのか、知りたい!」
「私たちが語り継ぎます!平和になるまで!」

この姿に、式典終了後、80代の来場者はテレビ取材で涙ながらに、

「若い人たちが語り継いでくれて安心しました」
と語られました。

■ 今後の上演予定
「すけっちぶっく」は今年秋にも再演を予定しています。詳細は後日、本校ホームページにてお知らせいたします。

お問い合わせ
演劇部顧問 黒田啓一
TEL:0533-86-4121(豊川高校)

※本作は小中学校や地域での上演も可能です。平和学習の一環として、教室・体育館・公民館等での公演も承ります。

 

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